製品紹介

水田式溶製法による
溶製塊

Product Detail

水田式溶製法

製法の特長

  1. 溶解用るつぼには高純度電極黒鉛を使用しており、材料以外の不純物の混入を抑制できます。
  2. 黒鉛るつぼの加熱により、還元雰囲気での溶解が行えます。
  3. 金型への鋳造を行わないため溶湯が大気に触れることがなく、酸化を抑制することができます。
  4. 放水中に溶湯を抱えたるつぼを一定速度で降下することで一方向凝固が図れます。これにより、空孔の介在が少なく、合金においては添加組成が均質なビレットが得られます。1)
  5. るつぼ形状や交換を行うことで、1~500kg級ビレットが得られ、組成の異なるビレットの製作が行えます。

ビレット製作実績

ニオブ-錫(Nb3Sn)超電導線材製作用として大阪合金工業所のチタン添加ブロンズビレットは各国で採用されています。1,2,4,5)
同ビレットは熱間押出加工が行われるため、各押し出し機のコンテナサイズに相応する各種ビレットを製作しています。

蒸気圧の高い元素を含む合金(例えば黄銅)では、真空雰囲気で溶解を行うと蒸発が激しく組成が安定しません。水田式溶製法では溶湯温度を制御することで組成が安定した各組成系の銅-亜鉛ビレットを製作しています。4)

高純度品質(5~6N)を要求される合金には、高純度処理を施した黒鉛るつぼを用いてビレットの製作しています。

組成歩留や重量歩留が高いため、貴金属(例えば金、銀、パラジウム)を含む合金を製作しています。

ビレット形状

黒鉛るつぼのサイズ(内寸)と溶解量(銅換算)は下記表をご参照ください。
※ 黒鉛るつぼをオーダーすれば他のサイズも可能です。
お気軽にお問合せください。

No. 直径(mm) 長さ(mm) 溶解量銅換算(kg)
1 60 220 4.3
2 60 240 4.8
3 85 210 8.1
4 110 255 17.5
5 100 350 21.1
6 125 280 25.3
7 120 450 40.5
8 165 820 147.5
9 182 1175 262.2
10 182 1235 276.2
11 240 1075 415.5
12 280 880 457.9
13 300 900 538.3
水田式溶製法の模式図と水冷凝固の様子

水田式溶製法の模式図と水冷凝固の様子3)

Nb3Sn超電導用ブロンズビレット

Nb3Sn超電導用ブロンズビレット1)

参考文献

  1. 谷口博康, 菊池章弘 : 低温工学, Vol. 47 No.8, pp. 526-533, 2012.
  2. 谷口博康, 菊池章弘, 長村光造, 水田泰次: 低温工学, Vol. 50, No. 4, pp. 186–193, 2015.
  3. 谷口博康, 菊池章弘, 宮沢靖幸, 水田泰成, 水田泰次: 銅と銅合金, Vol. 60, No. 1, pp. 93-97, 2021.
  4. 谷口博康, 菊池章弘, 宮沢靖幸, 水田泰成, 水田泰次: 銅と銅合金, Vol. 61, No. 1, pp. 92-96, 2022.
  5. Hiroyasu Taniguchi, Akihiro Kikuchi: “Novel High - Tin Bronze and Nb3Sn Multifilamentary Wires”, IEEE Transactions on Applied Superconductivity, Vol. 32, Issue: 6, DOI: 10.1109/TASC.2022.3163680, 2022.
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